彩瀬まるさんの眠れない夜は体を脱いでを読みました!
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好きな作家は?と聞かれると答えに困るのですが
2作品好みだったら好きな作家と答えても許される気がするので
(私はいつも見えない誰かから許されることを望んでいる気がします。)
私は彩瀬まるさんを好きな作家と答えてよいと思うのです。
あらすじ
「自分の顔がしっくりこない男子高校生。
五十過ぎに始めた合気道で若い男の子とペアを組むことになった会社員。
恋人の元カノの存在に拘泥する女子大生。
妻も部下もなぜ自分を不快にさせるのかと苛立つ銀行支店長。
彼らは『手の画像を見せて』という不思議なネット掲示板に辿り着く・・・。
『私』という違和感に優しく寄り添う物語。」
こんな人におすすめ
☆自分に違和感がある人
☆男に生まれたいと思ったことがある人
感想
小鳥の爪先
「ああ、宝石を背負って生まれてきたみたいなものなのに。
・・・でもそれを宝石よばわりして、
価値を外から押しつけられること自体が、苦しかったのか。
辛かったね。」P39-40
最近某イケメン俳優のショートがYoutubeで表示されるので観ていますが
中身が陰キャっぽいのにイケメンで生まれちゃったみたいなのが好印象だそうです。
ナイスバディギャルとかと結婚でもしたらそのコメントをした人たちは
どう思うんだろうなぁと思いながらコメント欄を眺めています。
見た目で判断しません、中身が大事です
とよく聞きますが、そう言う人の方が見た目を気にしているのではないかと思います。
カッコいい人や綺麗な人がそういう発言をすることってあまりない気がするので。
生まれ変わるならイケメンになりたいと軽く言いますが
イケメンにも苦労があると教えてくれる物語でした。
余談ですが、あんず色ってどういう色だろうと検索しました。
(小説を読んでくれた人は分かると思います)
あざが薄れるころ
「男性に欲情できないとか女性を好きになるとか、そこまではっきりしたサインはないけれど
なんとなく女という性になじめず、それを楽しめない。
あまり話題にされないだけで、
案外自分と似た人は多いのではないかと真知子は思う。」P78
男はこうだ、女はこうだという定義はどれくらい正確なのだろうかと思います。
学生時代、ジェンダーの心理学という講義で
女性はもともと母性を持っている訳ではないということを学びました。
男と女ということを気にしないで人間と人間として
人と関わることができたらよかったのにと思います。
男と女だと結局付き合うか付き合わないかになってしまって
付き合わないを選択すると離れるしかないですから。
でも、そうしないと彼女が出来たり結婚したときに
厄介な存在になってしまいますから、難しいです。
真夜中のストーリー
「月ちゃんを見ていると、私にとっては当たり前で、
時々重荷にすら感じる女性っていう性は面白いものなんだ、
もっと楽しんでいいんだって教えてもらっている気分になりました。
生き生きしていて、光みたいなものがあふれていて、一緒にいると楽しくて仕方なかった。
男にずっと憧れてたけど、女も悪くないんだって初めて思えた。」P232
お互いないものねだりなのかもしれないですね。
生まれた性を楽しめるといいのだけれど。
私はコスメティック田中のこの動画観た時、もっと女を楽しんでいいのかもと思いました。
吉川トリコさんの解説が面白かったので、作品も読んでみたいなと思いました。
ではまた!
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